刻まれた詩が謳いあげる、人生の喜びや歓喜を象徴するように明るく、美しい作品です。

繊細な技巧を全面に散りばめ、その1つ1つが奇跡的に成功したこの作品は、大胆な試みと研究、技術の結晶と言える作品です。

 

1900年のパリ万国博覧会は、結果から見てもガレの探求の完結、創作活動の最終仕上げと言えるものです。

この作品は全ての生き物に恩恵を与える太陽に向かって差し出された聖職顕示台のように、光に向かって華やかな存在感を示します。

台上の花器は菖蒲の蕾のように調和のとれた曲面がそこまでも優美で、マルケットリーされた開いた花弁は単なる装飾ではなく、写実を超えた創造美です。

効果的な多色使いは完璧で、フォルムと装飾の一致も同様です。

1900年に最盛期を迎えたとされるガレの自然主義的芸術はここに極まり、稀有な創作者の心の奥底からの叫びが、この作品に宿っていると思わずにいられません。

叫びは、最盛期ではあってもさらなる研究を、創作を、と望んだであろうガレの心と、病に侵された体とのアンバランスが生み出す、あまりにも無情な現実へ向けられた心の声なのかもしれません。