作品紹介「ヒトデとタコ文花瓶」(続き)

半透明の乳白地に鉱物のように見えるサリッシュールが施され、海中を優雅に泳ぐタコを表現し神秘的でもあります

タコの足を模した花器の口、金箔を挟み込んでまばゆい光を放つ取っ手はアプリカシオンされてタコの足の1本となっています

残りの足は器腹部に手彫りされ、横にはヒトデが同様にグラビュール技法で描かれています

同型の作品が1900年開催のパリ万国博覧会において「孤独な憩い」と名付けられたガレのショーケースに飾られていました

<技法>サリッシュール

サリッシュール

 制作の過程で灰などの不純物によってできる汚れは「サリッシュール」と呼ばれていました

ガレはこれを意図的に活かし、透明なガラス素地に様々な金属酸化物をまぶしつけ、自然石のようなまだら模様を生じさせました

計算による複雑な色合いで瑪瑙(めのう)や水晶などの天然石の素材感に見立てたものを特に「模玉(もぎょく)ガラス」と呼びます

(写真:エミール・ガレ「蜻蛉文花瓶」)